【シャンプーの選び方】界面活性剤の種類と洗浄力について解説

【シャンプーの選び方】界面活性剤の種類と洗浄力について解説

毎日使うシャンプーは健やかな髪を育てるための基本です。とはいえ、数多くの商品の中から自分に最適なものを選ぶのは難しいですよね。

そこで今回は、自分に合うシャンプーの見つけ方を詳しく解説していきます。界面活性剤の種類とそれぞれの洗浄力について、一緒にみていきましょう!

自分に合うシャンプーを選ぶには?

さて、シャンプー選びで大切なポイントは以下の2つです。

①界面活性剤の種類を知ろう

そもそも界面活性剤とは、水と油を馴染ませやすくするための成分のこと。お湯だけでは落とし切れない頭皮汚れやスタイリング剤などを落とす働きを持っています。しかし一口に界面活性剤と言ってもその種類はさまざまです。

洗浄力が強くスッキリとした洗い上がりになるものもあれば、洗浄力が弱く優しい使用感のものもあります。一般的には「洗浄力が高すぎると頭皮に負担がかかる」という意見もありますが、全ての人に当てはまるわけではありません。大切なのは、’’自分に最適な種類’’を見つけることです。

②シャンプーの成分表の見方も抑えておこう

シャンプーに配合されている界面活性剤をチェックするためには、商品の成分表をチェックする必要があります。成分表は容器やパッケージの裏などに表記されており、薬事法により「全成分表示」が義務付けられています。

ズラーっと成分が書いてあると読む気がなくなってしまうかもしれませんが、とりあえずは配合量が多い2〜3種類を確認すればOK。基本的にシャンプーは界面活性剤が複数配合されているため、メインの種類と補助的な立ち位置の種類を抑えておいてください。

界面活性剤の種類

ではこちらから、界面活性剤の種類を上から洗浄力が強い順に解説していきます。

【1】高級アルコール系

強めの洗浄力と泡立ちの良さ、洗い上がりの爽快感が特徴です。比較的リーズナブルな価格で販売できるため、市販のシャンプーの8割は高級アルコール系界面活性剤を使用しています。

ただ、洗浄力の強さが乾燥肌や敏感肌の方の刺激になってしまうことも。使用の際は頻度や時期に注意しましょう。

表示名称の例

  • ラウレス硫酸ナトリウム
  • ラウリル硫酸ナトリウム
  • ラウレス硫酸アンモニウム
  • ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、

【2】オレフィンスルホン酸系

高級アルコール系と同様に高い洗浄力を持つ界面活性剤です。近年では硫酸系洗浄成分の代替として用いられることも多く、洗浄力はほぼ変わらないというデータも報告されています。泡切れやすすぎ性が良い反面、肌質によっては洗浄後にパサつきや頭皮のつっぱりを感じることも。

表示名称の例

  • オレフィン(C14-C16)スルホン酸ナトリウム

【3】せっけん系

高めの洗浄力・脱脂力でありながら低刺激というバランスの良い種類です。そのほかクリーミーな泡立ち、さっぱりとした洗い上がり、安全性の高さも特徴です。ただ、使用後のしっとり感が感じられないため、乾燥肌には不向きだとされています。髪が軋む場合は別途アウトバストリートメントなどでのケアが必要になります。

表示名称の例

  • ラウレス-4カルボン酸ナトリウム
  • ラウレス-6カルボン酸ナトリウム

【4】アミノ酸系

泡立ちは控えめですが、穏やかな洗浄力でしっとりとした洗い上がりが叶います。肌の潤い成分を程よく残せるため、乾燥肌はもちろんアトピー肌にも最適な種類です。

アミノ酸系の中でも洗浄力に幅があり、弱い方からグルタミン酸系、アラニン系、グリシン系となります。購入の際は各表示名称を間違えないよう注意してください。

表示名称の例

  • ココイルグルタミン酸Na(グルタミン酸系)
  • ココイルグルタミン酸Na(グルタミン酸系)、他
  • ラウロイルメチルアラニンNa(アラニン系)
  • ココイルメチルアラニンNa(アラニン系)、他
  • ココイルグリシンK(グリシン系)

【5】ベタイン系

アミノ酸系よりも洗浄力が弱く低刺激な成分です。ベビーシャンプーで重宝されるほか、サロン専売品のダメージケアシャンプーでも使用されています。肌への刺激を緩和する作用を持っているため、強い洗浄成分が使われている商品の補助的な役割として配合されることも。

表示名称の例

  • コカミドプロピルベタイン
  • ラウラミドプロピルベタイン
  • パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン
  • ラウリルベタイン、

界面活性剤の種類一覧

洗浄力

さっぱり感

しっとり感

高級アルコール系

◎◎

◎◎

×

オレフィンスルホン酸系

◎◎

×

せっけん系

△~〇

アミノ酸系

〇~△

△~×

〇~◎

ベタイン系

△~×

〇~◎

健康な毛髪はシャンプー選びから

界面活性剤は悪者扱いされがちな成分ですが、実際はそんなことはありません。大切なのは種類や成分表の見方を知り、自分の髪質や頭皮環境に最適なものを選ぶことです。

ぜひ本記事を参考に、健康な毛髪の育成をサポートできるようなシャンプーを探してみてください。